* 佐渡ヶ島 自転車旅日誌 *

佐渡ヶ島をチャリンコで巡る旅、旅記録その2。


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2. 新潟〜両津間航路 & 船内探訪

甲板に陣取り、出航まで港のあちこちをカメラに収めます。
朝の港は爽やかで、見るに飽きません。すごく綺麗!




大きな客船…! 北海道とか遠くからやってきたのかな。




カクカクとしたビルが立ち並ぶ中、こういうお洒落な建物も良いものですね。
工場に建物、船のドッグ、ビルディング…
新潟港は色んな建物が混在している面白いところです。




「あっちのおやっさんが、うまそうなかっぱえびせん持ってるぞ」
「抜け駆けするなよな」「お前こそな」

乗客が投げるえさを目当てに、カモメたちも待機中(笑)




あっという間に朝6時・出航の時間です。 行ってきます!
錨を揚げ、岸壁の留められたロープを解き、
船のエンジンがかかります。この瞬間好きだわぁ…!

狭い港内を上手にバックしながら方向転換する…
ホント、器用だなぁ(感心)




そしてまたあっという間に遠ざかっていく…
船って意外と早いものですよね。
快晴の空の下、港がどんどん霞んでいきます。




再びお会いしました、私の大好きな 紅い灯台さん。
青に赤って、とても映えますよねー!




隣ではカモメ同士の戦争が勃発していました(笑)
おじさんの撒くかっぱえびせんに群がるカモメたち。

右上に白く映っているのが、かっぱえびせんです(笑)




本当に、良い天気で良かったのです。
出かけるならば、やはり快晴に限りますね!
今日の海は、波も無ければ風も穏やか。絶好の航海日和なのです。


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ぼんやり海を眺めて過ごしていると。
自転車搬入の時に、ちょっとお話した作業員の方が
(倉庫の内部写真とって良いですかーと声を掛けたのです)
甲板に掲げてある日の丸の旗を回収しに。
潮風で傷むんで、着岸時のみ掲げているんですって。

先程はどうも、とちょっとお話ししてました。
佐渡にこれから観光で行き、写真を撮りに行くんですー
…なんて話していたら。

「船の操縦室見学してみる? 入れるか許可貰ってくるから」
って、仰って下さったのですよ!!
これは行かざるを得ないっッ ええ行きたいです是非!!
…という訳で、普段は一般人の入れない操縦室へご案内して頂きました!
やぁ、色々話しかけてみるものですねー。





という訳で、操縦室でございます。船の先頭にある場所です。

船長さんや航海士さん、操舵士さん方がそれぞれ
レーダーなどを見ながら舵をとったり、
他の漁船やジェットフォイルなどの船舶と連絡したりしていました。
お仕事中ですが、快く内部や船の仕組みなど、詳しく説明して下さいました。
コーヒーまでご馳走に。わわー感謝なのですよ…!



更に更に、舵取りまでさせて貰ってしまいました。ぎょわー!!(感激)
船って、航路を自動でプログラミングしているのかと思いきや。
そうじゃないんです。皆手動なんですって。
自動航行モードは真っ直ぐにしか進めず、障害物があっても
自動で感知して、避ける事が出来る訳じゃないんですって。

海には漁船がいて網を張っていたり、前や後ろからジェットフォイルやら
他の船舶が近づく事もあり。衝突を防ぐ為避けるルートを選択するんです。

また霧や靄で視界が物凄く悪い時もあり。
波が酷い時は、揺れを防ぐ為に波に向かって波乗りもするそう。
だからその時その時で舵取りを行っている、という事を初めて知りました。
今日みたいな晴れの日は全然いいけども、天気が悪い日はてんやわんや。
その日欠航するかどうかは、風の強さや波の高さもありますが
大体波の高さが5m以上あるかどうかが指針だそうで。へぇぇ。





船の横についているスクリューとかの説明ボード。
わー難しくてよくわからない(笑)でも見ていて面白い。

こちらの地域では、小学校などの修学旅行先に佐渡に行く事が多く。
その一環として、船内見学があるんですって。
6月はシーズンらしく、多いときは9〜10校の学校に説明するそうで。




意外と船の舳先って、どこからも撮れないんです。
船の先頭付近は乗務員さん方の居住区になっていて
一般人は立ち入れない区間ばかりなのです。
ここからじゃなきゃ撮れない…レアなのです!

ちなみに話を聴いてみると。
船員さんたちは2週間船で寝泊りしながら働くんですって。
始発は朝6時、航路間を1日3往復し、最終便が港に着くのは22時。
2週間働き、5日間休みを貰えるそうで。殆ど船で過ごすそう。
船乗りって格好良いなぁって思っていたのですが、なかなかに過酷な仕事ですね。

ちなみに乗員は全員男性だそうです(笑)
女性が船に乗ると事故を起こすって話を聴きますが(船の神さまが女性だから)
それと関係あるのかなー。




スイッチの数がとにかくやたら多くて。
これを熟知している船員さんは凄い…
船に溜め込んでいる水を抜くシステムだとか、油圧系統だとか。

船は、大体5メートルぐらい水に接地していると浮力で浮くんですって。
タンカーとかは重油を積み込んでおり、重油はとても重くて
帰り道は代わりに海水を積み込み、船が軽くなり過ぎない様にするんだとか。




双眼鏡です。ちなみにコインを入れずタダで見れます(笑)

水平線を眺めていたら、水鳥が集まっている場所があり。
「よく見てごらん、イルカがいるよー」
って仰って頂き水面を見たら…ホントに居た!居ました!!
背びれをきらきらさせながら、魚を追いかけているイルカの群れ。
うわー初めて野生のイルカを見たよ…!
それにしても、日本海にもイルカって居るものなのですね! 知らなかった…




普段は片道5万円払わないと入れない(笑)特等室も見せてもらいました。
皇室の方が乗られる時に使った部屋の、その名残だそうで。
広くて綺麗で、景色の良いテラスまでついた贅沢なお部屋でした。

この間佐渡にコンサートに来た近藤○彦さんとかがここを使ったそうで。
やっぱりVIPじゃないとこんな高い部屋使わないですよねー。高いですし。
私は2等客室(といっても殆ど甲板にいますが)で十分ですけども(笑)


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航行時間はおよそ2時間半なのですが、殆どをここで過ごさせて頂きました。
世間話もちょこちょこしつつ。
乗員の方で、佐渡在住のお方がいらっしゃって。
色々と情報収集させて頂きました(笑)

話を聴くと、意外と坂が多いから自転車は大変なんじゃないか、って。
特に、大野亀の辺りがかなりの難所だそうで。道も狭いそうですし。
そういえばこの間バスで行った時も、かなりでこでこした道だったなぁ。

島の周囲1周が大体210km。
自転車の時速はおおよそ15〜20km/時間。
あら、これは1日じゃ1周はちと無理だなぁ…


ということで、今回は大佐渡(上半分)1周を目指すことにしました。





…さてさて、そろそろ佐渡に近づいて参りました!
着岸30分前頃から操縦室は忙しくなるそうで、そろそろ私は撤退。
色々お話したり、見学させてもらったり。滅多に無い経験をさせて貰ったなぁ…!
操縦室の皆さん、どうもありがとうございましたー!!





自転車の近くで、待機中。
車でぎゅうぎゅう詰めの中、接岸を待ちます。
まだかなー。




佐渡に到着!
まだ朝方8時半とは思えない程、晴れ渡った空で。
これから佐渡半周、頑張るぞ!




佐渡おけさで歓迎されます(笑)





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