* 佐渡ヶ島 自転車旅日誌 *

佐渡ヶ島をチャリンコで巡る旅、旅記録その1。


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2010年 6月2日

佐渡をバスで旅した時から1年半。

あの時、運転手のおじさんに
「6月になったらカンゾウが咲くからまたおいで」
…って言って貰ったのに、結局去年は行けずじまい。
今年こそ、大野亀のカンゾウを見に行きたい! と思いまして。

更に、以前行った時はバスで巡った故に、全然景色を撮る暇も無く。
交通機関を使うと、乗り継ぎで時間も制限されますし。
窓硝子越しで急いで取る写真よりも、じっくり良い景色を探したいのです!

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なので。
折角だから 自転車で佐渡を1周したい!
…と、また無謀な企画を立てました。

・学生時代の通学に使った 普通のチャリンコで
・佐渡を1日のうちで、海岸線に渡って1周する

ホント家でごろごろしているか、突発で無茶するか
いつも両極端なんだから、私ってば。



1. 自宅 〜 新潟港

佐渡を一周する為には、やはり乗り慣れた自転車がいい!
レンタサイクルではなく、マイチャリンコを持っていきたかったのです。
すると、調べてみると自転車搬入ってのも出来るものなのですね。
前日までに電話で申し込んでおけば大丈夫とのこと。往復で予約しました!

しかしここで問題が。
どうやってチャリンコをカーフェリー乗り場まで持って行くか。
私の車に乗っけようとしたところ……乗らない!!
…漕いで行くしかありませんでした(笑)


前回はあと一歩で乗り遅れた、始発の6時のカーフェリーに乗船すべく。
余裕をもって到着したかったのです。
しかしカーフェリー乗り場まで、家から何分かかるんだろう…
車で1時間半、距離にしておよそ40km。果てしないなぁ(笑)

悩んだ末、夜中の0時に出発することにしました。


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6月2日・午前0時。
真っ暗な真夜中、自転車に荷物を積み込んで。いざ出発!!
行き道は真っ暗だったので、到着するまで写真はありません(笑)


全く車の居ない道路を、すいすいーっと進みます。
真夜中という事もあり、治安面で物凄く不安だったのですが…
その心配もなく、全く人が居ませんでした(笑)
流石、田舎の田んぼ道。

晴れている日を狙った甲斐もあり、空には満点の星が輝き
空気が澄んでいて、とても綺麗なのです…!
虫のささやき、蛙や川鳥の鳴き声も、とても心落ち着かせます。
夜の散歩も案外いいものだなーと、うきうきしていました。


……最初のうちは(笑)



季節はまだ6月になったばかりの初夏。
田んぼには幼い苗の為に常に水が張ってある状態。
そこを夜風が吹くため、意外と寒いんです。
もう一枚上着持って来れば良かったっッ

しかも真っ暗で人気のない道、ところどころにお墓もありますし。
そりゃあ途中で怖くもなります(笑)
更に田んぼの真ん中を走る一本道、景色もあまり変化が無く。
2時間近く走り続け、いつ着くのか気が遠くなってきました。
あらら、案外忍耐力無いのね、私。


しかも、たまに車で通った道で見覚えがある筈だったのですが
暗くて景色も良く見えず、いつも曲がる筈の角を越してしまったらしく。
見覚えの無い景色に突入。…まずい、引き返すべきか。
自転車にはナビついていないのが辛いっッ
県庁所在地の地図でも持って来れば良かったと思いつつ、あとの祭り。
しかし時間的に勿体無かったし、方向的には間違いなかったので
まぁ何とかなるだろうと(…)そのまま突っ走りました。




午前2時15分。
それでも、何とか田んぼ道を抜け、県庁所在地の市街地に入ってきました。
長い時間自転車で走り続けている為か、寒さと空腹のせいか
手がしびれてきました。眠気と疲れで頭もふらふら状態。
あったかいところに入りたいー とコンビニに立ち寄り。
夜食兼朝ごはんのおにぎりとカロリーメイト購入。もぐもぐ。
さぁ出かけようかーと思いつつ…どっちへ行けばいいか判らない!


…道に迷いました(笑)


とりあえず歩みをすすめようかーと進もうとしたら。
なんと後ろからミニパトカーがくっついてきて。
警官のおじさんに呼び止められ、職務質問されました(笑…いごとじゃないぞ)
まぁ真夜中だから、絶対1回はつかまるとは思っていたけどね(笑)
しっかり身元を名乗り、カーフェリー乗り場に自転車で向かっている事を説明し
一応チャリンコの防犯登録確認を受け。ついでに道もちゃっかり聴きました。
その警官のおじさんも、何と佐渡の方で。何という偶然。
気をつけて行けよーって声かけてもらいました。気さくで親切な方で良かった(笑)


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さてさて、市内に入ったことですが。
車とチャリンコでは進む距離がやっぱり全然違うのです。
進んだかなーと思っても、全然まだまだで。
しかも、真っ暗なせいか見覚えのあるはずの景色が
全然違う景色に見えてしまうのです。
都会をチャリンコで走るには、かなりの土地勘が居る事を痛感しました。
だから都会は苦手なんです…判りやすい一本道万歳。

カーフェリー乗り場の近くに朱鷺メッセっていう大きなビルがあり
私はそれを目印にしようと進んでいるのですが、
建物の影になり全然見えてこない…意外と県庁所在地、広いんだなぁ。
とりあえず川縁に沿って自転車を進めます。
途中途中道を聴きながら、街中を30分ほど彷徨いまして。





ようやく見えてきました佐渡汽船乗り場!!
到着時刻・午前3時30分。 ふむ、意外と早く着くものですね。

しかし、思いの外早く到着し過ぎた為か。
まだ受付窓口が開いていませんでした(笑)
仕方が無いので、景色を見ながら待ちます。




うっすらですが、空が白み始めました。
夏至が近い為か最近はホント明けるのが早いですよね。
対岸にいる船は海上保安庁の巡視船。




明け始めると早い、早い。
そろそろ窓口が開いたので、早速搭乗手続きをします。
ちなみに、車両搬入のチケット売り場は
普通のチケット売り場と違い外にあるのでご注意あれ。

窓口の係員さんには「昨日電話した人だよね」ってバレてました(笑)
チャリンコ載せるのって、そんなにレアなのかしら。

私の外にも、トラックの運転手さんたちがちらほら
車両置き場で車の中で眠っていました。




ちなみにこちらが今回乗る船。
新潟・両津間の航路は、おけさ丸とおおさど丸の2種類だそうで。
朝早いのに、煌々と明かりがついていて。
出航前の準備で忙しそうでした…かなり朝早いでしょうに…凄いなぁ!




物凄く久しぶりに、日の出を見ました。
明け方ってこんなに爽やかだったんだなぁ…朝起きはするものですね!




午前5時20分。
自転車搬入は車両搬入の前に行うので、一番先に船内へ運び込みます。

そういや、私の他にも2人ロードバイクで来られた方がいました!
これから佐渡を自転車で巡るのかな。
やっぱり、きちんとしたロードバイクの方がいいのかなぁ…
(自分のチャリンコを見つつ)…うん、頑張ろう。




私のチャリンコ。 …これで佐渡1周する気ですが何か(笑)
ちゃんとチェーンもチェックしたし、空気もしっかり入れてきたよ!
途中でパンクしてしまったら……まぁそれはその時考えよう。

船の揺れで他の車などにぶつかったりしないよう、紐で固定します。
車やバイクも、しっかり固定していました。作業員さん大変!
乗船1時間前に来てくださいというのは、こういう理由なのね。


さて、一足早く乗船!
いつもと違う場所から乗り込むのも、とても新鮮なのです。





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